小説『ギルドの雑用係が真の黒幕でした』菱川さかく先生インタビュー。暗躍ものを執筆したきっかけは、黒幕への憧れ!?【DREノベルス】
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ライトノベルレーベル・DREノベルスより、4月10日に発売される『ギルドの雑用係が真の黒幕でした ~隠れた才能で暗躍無双~』。その魅力を作者・菱川さかく先生へのメールインタビューを通してお届けします。
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『ギルドの雑用係が真の黒幕でした ~隠れた才能で暗躍無双~』ってどんな作品?
本作は、上流貴族家出身で元引きこもりの少年テネスが、片田舎の冒険者ギルドで雑用係として働く一方で、秘密裏に闇組織の黒幕として活動する暗躍ファンタジー。
先日アニメ化が発表された『一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる』の著者でもある、菱川さかく先生の書き下ろし新作です。
テネスは“隠者”のスキルと持ち前の機転を活かし、頼りになる最強の仲間とともに、世界を支配するいびつなルールを打ち壊そうと動き始めます!
本作には、『杖と剣のウィストリア』の大森藤ノ先生から推薦コメントも寄せられています。
そんな本作を書くにあたって、菱川さかく先生がポイントにしている部分や、先生ご自身のこともうかがってみました。気になる方は、ぜひご覧ください。
『ギルドの雑用係が真の黒幕でした』はキャラたちのとぼけたやり取りと、圧倒的な実力のギャップを楽しんでもらいたい作品
――本作を書こうと思ったきっかけを教えてください。
黒幕への憧れでしょうね(遠くを見る目)。本作は暗躍ものでもありますが、古くは『必殺仕事人』シリーズから、昨今も様々な暗躍ものの物語が世に出ており、いつか自分も書きたいと思っていました。
そんな中、新シリーズの話をいただいたので、これ幸いと暗躍ものを提案させていただきました。
――主人公が「ギルドの雑用係」という設定はどのようにして生まれたのですか?
暗躍ものには地位のある人が身分を隠して暗躍するというパターンもよくあります。ただ見せ場である暗躍シーンをより格好よくするには、普段の姿が平々凡々のほうがより映えそうと考えた結果、元貴族だけど今はギルドの下働きという形になりました。
ただ、主人公テネスの基礎能力が異常に高いので、思ったほど平々凡々になっていなかったりもしますが……。
――お気に入りのシーンについて聞かせてください。
本妻の子供ではないため、生まれた頃から不条理な環境で育ち、更に神にも見捨てられたのに淡々と引きこもり生活を満喫したい主人公の我が道を行く感じは素敵だと思います。
そんな彼が唯一自分に目をかけてくれた姉や、自分についてきてくれた組織のメンバーのためには重い腰をあげて力を発揮するところが醍醐味の一つかと。
――魅力的な女性キャラが多数登場しますが、それぞれを一言で表すならどんなキャラクターでしょうか。
主人公の暗躍組織「ブラックカーテン」のメンバーで言うと、メイドのリーシャロッテはかつて千の敵を単独で退けた伝説の【剣姫】、諜報部員のミリーは最上位クラスのシーフに上り詰めた元死刑囚、アイゼルは莫大な魔力を持つ伝説のダークエルフです。
一言で言うと、リーシャロッテは一途な無表情メイド、ミリーは獣人陽キャお姉さん、アイゼルはむっつりエルフです。性格はばらばらですが、みんなテネスが好きという点では共通しています。
――本作の魅力やおすすめポイントを教えてください。
やはり主人公テネスをはじめとした暗躍組織の面々の活躍でしょうか。皆が伝説的な実力者であり、良くも悪くも全員頭のネジが外れているので、普段のとぼけたやり取りと、圧倒的な実力のギャップを楽しんでいただきたいと思います。
――本作を書くうえで悩んだところはどこですか?
悩みというほどでもないですが、もともと姉のフィオナは妹という設定でした。しかし、テネスのキャラを描いているうちに、どう考えても彼は弟タイプだと感じてフィオナを姉に変更しました。結果的にしっくりくる立ち位置にそれぞれがおさまったと思います。
――執筆中の印象的なエピソードはありますか?
『ダンまち』『杖と剣のウィストリア』の大森藤ノ先生から推薦コメントをいただいたことです。デビュー版元が一緒でお世話になっている先輩ですが、推薦コメントの件は全く知らなかったので恐れ多く、かつ大変有難いことでした。この場を借りて改めて御礼申し上げます!
――どんな人に本作を読んで欲しいと思いますか?
黒幕になりたいあなたに。そして、暗躍ものを愛するあなたに。また、神からジョブを与えられず、一見無能に見えた主人公が、神にすら見つからなかった目立たないスキルで暗躍するという、最弱が実は最強系の物語を好む方にも楽しんでいただけると思います。あとヒロインズも強くて可愛いので是非!
――小説を書く際に、特にこだわっている点はありますか?
ノベライズやミステリをやらせてもらうこともあるので、ジャンルによって若干異なりますが、主人公はかっこよく、ヒロインは可愛く、基本的にはハッピーな読書体験になるように心がけています。あと最近考えているのは性癖を出し惜しみしない、ということでしょうか。
――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることはありますか?
プロット段階では腕組みして白紙のノートをじっと見つめています。そんなに書き殴ることはなく、思いついた単語をメモする程度ですが、ノートを目の前に広げるとなぜか話が組み上がっていきます。あと疲れてきたら部屋の中を徘徊することもあります。
――最近熱中しているものはありますか?
最近ではないですが、執筆に詰まった時は、無心でピアノを弾き続けるとよいリフレッシュになります。ここのところはYOASOBIさんや藤井風さんの曲を弾くのにはまっているのですが、難易度が鬼レベルなので、途中で挫折して執筆に戻らざるを得なくなるという好循環が生まれています。
――最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。
引きこもり気質の主人公が暗躍組織の黒幕をやる話です。後ろ向きに前向きな主人公像は結構癖になるタイプだと思うので、『ギルドの雑用係が真の黒幕でした ~隠れた才能で暗躍無双~』を是非宜しくお願いします!
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