『風来のシレン６』先行レビュー。開発進捗率は98％！ 初代シレンを彷彿とさせる原点回帰を目指したシリーズ最新作はやっぱり時間泥棒だった

　スパイク・チュンソフトから2024年1月25日発売予定のNintendo Switch用ソフト『不思議のダンジョン　風来のシレン６　とぐろ島探検録（以下、風来のシレン６）』の先行プレイレビューをお届けします。

　『風来のシレン』は、スパイク・チュンソフトが贈る“不思議のダンジョン”の人気シリーズ。スーパーファミコンで『風来のシレン』が発売されてから29年、そして前作から14年、ついに……ついにナンバリング最新作となる『風来のシレン６』が発売されます！

　10月某日、本作のメディア向け試遊会が行われ、ひと足先に『風来のシレン６』を体験することができました。本稿では試遊してわかった本作の魅力をお届けします！

新たな舞台“とぐろ島”でシレンの冒険が再び！　『風来のシレン６』先行レビュー

　本作の舞台となるのは、タイトルの通り“とぐろ島”。旅の途中で怪物のお腹に囚われている女の子が助けを求める夢を見たシレンと相棒の語りイタチのコッパは、その少女を助けるために上陸することになります。

　前作のシリーズから14年とだいぶ時間が空いてしまったので、初めて本作の名前を目にする方もいるのではないでしょうか。そんな方たちのためにお伝えすると、『風来のシレン』はダンジョン探索型RPGです。

　ストーリーを楽しめるだけでなく、メインの遊びとなるのは挑むたびに構造が変わる“不思議のダンジョン”。このダンジョンでは倒されてしまうとスタート地点に戻されるだけでなく、上げたレベルや入手した道具もなくなってしまいます。

　試遊会では20Fに到達するまでプレイすることができました。ファーストインプレッションは、「何度遊んでも飽きのこない、シレンらしい骨太なゲームだな」でした。

　ダンジョンはターン制となっており、シレンが行動するとその後ダンジョン内にいるモンスターも行動します。目視できる場所にいるモンスターの動きに注意するのはもちろんのこと、フロアのどこかにいるであろう出会っていないモンスターも行動しているので、「わぁい、誰もいなーい」とダッシュばかりするのは危険です。

　肌感として、モンスターの攻撃が強めでした。1Fだからと余裕な顔をして攻撃していたのですが、気がつくとHPは赤くなっておりいきなりピンチ到来！

　1対1の状態であれば何とか倒せるくらいなので問題ありませんでしたが、複数体に囲まれたら1Fでもやられる可能性が……。フロア全体に注意を払い、早めに武器や防具などの道具を拾いたいところ。

　開発陣によると、モンスターの攻撃が強力な分、自然回復の量も多いのでそこまで難易度は高くないとのこと。

　言われてみれば、HPが減っていても移動していたらあっという間に回復した気がします。むしろHPが回復するまで長時間逃げ回ったり足踏みをしたりしなくてもよくなっており、探索のテンポ自体はよくなっている印象です。

　今回プレイしていてありがたいと感じたのは、“もののけ手帳”の存在です。

　ダンジョンで倒したモンスターや拾った道具は手帳に記録。もののけ手帳ではそのモンスターがどんな特徴をもつのかが記載されており、対策をとりやすくなります。

　手帳の確認はターンを消費しないので、じっくりと戦略をたてて戦っていきましょう。

どんな出会いが待っているかドキドキの不思議のダンジョン探索

　本作では武器や防具などの道具は、基本的にダンジョン内で拾って使用します。

　挑戦するたびにダンジョンの構造が変わるのと同様に、落ちている道具も変化。常に同じものがあるとは限りませんし、むしろ全然違います。

　この一期一会の出会いも本作の魅力。このフロアには何が落ちているんだろうと、毎回はじめての気持ちでワクワクしながら探索できるんです。

　道具のなかには“壺”という種類もあるのですが、コチラがクセ者。なぜなら正しい効果がすぐにはわからないからです。

　ただ壺は有用なものが多く、試遊会では何度も壺に助けられたので早めに壺の効果を判明させておくといいでしょう。

　また、ダンジョンではNPCとの出会いも。今回の舞台となるとぐろ島では多くの冒険者もシレンと同じように挑んでいるらしく、ところどころで遭遇します。

　仲間になって一緒に戦うということは今回の試遊会では確認できなかったのですが、話しかけることで支援を受けられます。

倒されても楽しい、それが『風来のシレン』

　前述したように、本作ではダンジョン内で倒されるとレベルが1に戻り、拾った道具は消失して、スタート地点まで戻されてしまいます。

　ですが、それで終わりではありません。シレンが倒れることで物語の時間が経過し、新たな要素が解放されたり新キャラクターが登場したりして、ストーリーが進行していくのです。

　開発陣によると、ダンジョン内でやられれば新要素の解放などがありますが、やられずにそのままクリアすることももちろん可能とのこと。

　ダンジョンは緊張感を持って集中してプレイできますし、やられてもストーリーが楽しめます。やられてもプレイの意欲がなくならない工夫がされていると感じました。

往年のシリーズファンも本作からの新規ユーザーも、新たなシレンを楽しんで！

　不思議のダンジョンシリーズはいい意味で時間泥棒で、あっという間に試遊時間が終わってしまいました。

　その後は開発陣へのQ＆Aセッションが実施。記事内でもいくつか触れた要素の他に、本作は29年前の初代シレンを復活させるという原点回帰を目指した作品であると明かされました。気合いを入れて制作しており、開発状況は98％ほどで現在はバランス調整を行っているとのこと。

　筆者は何とかギリギリで20Fまで到達したのですが、思いっきり気になるところで終わったため、満足感がありつつも正直消化不良！　今回の試遊会でも十分楽しめたのですが、現在バランス調整を行っているとのことでしたので、もっと遊びやすくなるんだと思うと……早く続きがプレイしたい！

　限られた時間の中でのプレイにもかかわらず、14年待った甲斐があったと思わせてくれた『風来のシレン６』。今から来年1月の発売日が待ち遠しくて仕方ないです！

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