『テイルズ オブ アライズ Beyond the Dawn』先行でプレイしたライターが感想をお届け。期待に応えまくりのDLCでファン必見の内容に

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 2021年にPS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X|S、PC(steam)で発売されたバンダイナムコエンターテインメントのRPG『テイルズ オブ アライズ』。こちらは『テイルズ オブ』シリーズの新たな形として、RPGファンから高い支持を得た人気作です。

 そんな最新作に11月9日、待望の大型DLC『Beyond the Dawn(以下、BtD)』が登場します。

 そこで今回は『BtD』を先行プレイしたレビューをお届け。ファンが期待する物語やゲームとしての遊びについてわかったことをまとめつつ、魅力をプッシュしていきます。

※なお、物語的なネタバレは公式サイトで公開されている以上のものはありませんので、プレイ前でも安心して読んでいただければ幸いです。

気になっていた世界合一後の混乱がつぶさに描かれる物語

 まずは物語の雑感を語る前にさらっと『BtD』の設定をおさらい。本作は本編のダナとレナの双世界をめぐる解放の戦いから1年後が舞台となっています。世界はそのときにひとつ(合一)となり、急な変化は当然の如く人々に大きな混乱をもたらしました。

 主人公のアルフェンを中心としたかつての仲間たちは、この世界合一
を果たした本人としての立場からも、各自でやれることをしながら奮闘し
ていました。そんな折、シオンと旅をしていたアルフェンは、陰のある少女ナザミルと出会うことになります。

 保護した過程で分かったのは、彼女がダナとレナのどちらの血を引くが故に、どちらにも居場所がないという過酷な環境で暮らしていたということ。そんなナザミルにアルフェンたちは手を差し伸べ、やがていっしょに旅をすることになるのです。

 このように『BtD』は本編終了から1年とあまり時間が経過しておらず、まさに混乱の真っただ中という状況からスタートするのですが、個人的には数十年後を描くよりもここにスポットを当てたのはいいチョイスだなと。本編では最後に幸せなアルフェンとシオンの姿を見ることができ、シナリオの読後感もよくて大満足だったのですが、どうしても合一した世界の様子が気になっていたんですよね。

 なにせあれだけ対立していたダナ人とレナ人ですから、「今日から世界は合一しました」なんて突然言われて、そうそう受け入れられるはずないですし。アルフェンたちは世界の変革を選択した当事者だからその覚悟があるけど、なし崩し的に巻き込まれた一般人はどうだったんだろう……と思っていました。

 そこがメインストーリーやサブクエストでしっかりカバーされていて、「この過程があるからあの幸せなラストにつながるんだ」と考えると、本編の味わいがさらに増しました。


  • ▲サブクエストはどれも物語性が強く、どれも世界の現状を知る大きな手掛かりとなっています。なので、スルーするのはもったいないです!!

新キャラクターのナザミルはそこに居て当たり前の存在

 つぎに語るのは新キャラクターのナザミルについて。公式サイトでは領将《スルド》の娘でダナとレナの血を引くという特殊な存在であると明かされています。

 本編ではダナ人とレナ人の争いが現実世界の問題と多く重なる部分を感じましたが、両方から迫害される立場の彼女は育った環境を知るたびに「かわいそう……」という言葉ではくくれない感情を抱かされましたね。

  • ▲「そんな悲しいことを言わないでよ」と、自虐的になりがちなナザミルを見て何度思ったことか。

 ですが、救いだったのはアルフェンたちと出会ったこと。ちょっとずつ人らしい幸せを感じてくれて、年相応の無垢な笑顔を見せてくれる彼女を見たら、きっと彼女のことを「守りたい」と思うはずです。


  • ▲料理を皆で囲むシーンで彼女が明かした境遇に思わず涙が……。でも、そのあとの笑顔で救われました!

 そんなナザミルですが、プレイ前は「DLCで追加されるキャラクターだし、どこかお客様感があるのかな?」と心配していたのですが、そこは杞憂に終わりました。設定含めて彼女はこの世界に居て当たり前の存在だし、むしろ居ないことが不自然に感じられるほど親和性が高いんです。

  • ▲ナザミルがフルルに好かれ、リンウェルとすぐに打ち解ける場面も。パーティ内での疎外感はまったくありません。

 もちろん、ナザミル以外のキャラクターたちも本編以上に魅力がマシマシで、旅を乗り越えたからこその和気あいあいとした掛け合いがタップリ楽しめます。メインもそうですが、スキットや移動中の掛け合いのボリュームも相当でボイス付きと、ここに期待している人はきっと満足できるはずですよ。

  • ▲スキットには本編前提の内容もあり、続編ならではのお楽しみとなっています。未クリアでも『BtD』をプレイすることは可能だそうですが、できれば本編を先に遊びきってほしいです!

本編に用意されていたシステム&やり込み系が充実

 最後はゲーム的な遊びについて語りたいと思います。基本的にバトル、育成などは本編と操作方法や内容は同じなので、クリアしたらそのまま何の違和感もなく遊べました。

 また、武器やアクセサリの制作&強化も可能で、やり込み要素はバッチリです。

  • ▲レベルは65からのスタート。スキルも再度習得していく形になります。
  • ▲本編のクリア状況で各種ボーナスが得られます。

 また、大幅に増えたサブクエストを中心に、本編で人気だった要素も
しっかり用意されています。よって、ボリュームが足りないと感じることはないはずです。

  • ▲もちろんギガントも各地に配置。彼らを討伐することもやり込み要素のひとつです!

 新要素としては復興クエストを用意。こちらはクリアすることで街の見た目が変わったり、雑貨屋に商品が追加されたりします。

 そのほかの目玉というと、アルフェンがとある目的のために奮闘するEXクエストでしょうか。詳細は伏せますが、アルフェン&シオン推しにはたまらない内容に!

 というわけで「遊んでよかった」と間違いなく満足度が高いDLCになっている『BtD』。本編を遊んだ人は必見ですし、良質なRPGを遊びたい方にもオススメです。本編とDLCがセットの『Beyond the Dawn Edition』(¥7480/税込)もありますからぜひ!!

 また、電撃オンラインでは以前、『テイルズ オブ アライズ』の名言記事を展開しました。今見返すとなんだか懐かしい気持ちに(?)なりますが、DLCを踏まえると、より深みが感じられます。“続き”が見られるのは嬉しいな、と改めて思いましたね。

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