スクエニ新作『シンビオジェネシス』はユーザーが歴史を作る!? 生の感情・思考が入り乱れる展開にわくわく【電撃NFTゲーム】

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 スクウェア・エニックスが贈るNFTアートを使った最新作『SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)』。

 ここでは、プロデューサーの玉手氏とクリエイティブディレクターの豊田氏へのインタビュー後編をお届けします。

 後編では、本作の世界観やキャラクターの制作についてといったところを深堀していきます。

新しいものを作るという想いから生まれたIP【シンビオジェネシスインタビュー】

――本作の開発経緯を教えてください。はじめからNFTを絡めたタイトルとして製作する予定だったのでしょうか?

玉手:開発経緯ですが、2022年の4月にブロックチェーン・エンターテインメント事業部の社内公募があり、そこで豊田や私が手を上げ異動になりました。

 その後、『資産性ミリオンアーサー』のノウハウも踏まえて、世界向けNFTアート軸で新しいエンタメが作れないか? というところが始まりですね。『資産性ミリオンアーサー』で国内のWeb3ビジネスのノウハウができ、そのノウハウを元にグローバルに進化させる。という狙いというか。そこが起点です。

 最初からGameFiとかBCG(ブロックチェーンゲーム)を創ろうとか、なにか企画があってスタートしたのではなく、集まったメンバーでなにができるかという手探りなところからはじまりました。部署としても着実に進化させ、事業部が立ち上がるフェーズでの公募だったので、そこを踏まえてのネクストプロジェクトという位置づけでしたね。

 当時豊田と私の2名がコアメンバーで、Web3についてだったり、ここまでのゲーム業界の歴史など色々話しをしました。お互いゲーム業界には10年以上いるので、そこまでの振り返りとこれからのエンタメとは? なんていうことも議論しました。

 Web3は結構自由なところもあるので、ビジネススキームも合わせて議論しましたね。プラットフォームはどうするか、決済手段はどうするか、マーケットを作るかどうか、トークンを発行するのか否かなど様々な論点を検討していきました。

 考えたのはWeb3らしさと現在のお客様がどんなコンテキストの上にいるか? 企画で整理されてきたものは、既存のゲームシステムなどはまったく度外視した新しいものになりました。これは唯一無二だなと思っています。このとき、NFTが唯一無二ではなく、唯一無二だからこそ、NFTにすることに意味があるという発想になりましたね。

 そんな議論の中で一つのアイデアとして、キャラクターを一覧で見せて売るのではなく、世界にキャラを立たせてみて、好きなキャラクターを選んでもらうという形で検討しました。これはあくまでコンセプトというかやりたいことみたいなアイデアですね。そこから「これってどうやったら作れるのか」「なにを表現するのか」「何を体験させるのか」などアイデアから企画に移っていくフェーズに入りました。

豊田:自分は10年ほどこの業界にいて「ゲームって10年ほど同じことをやってるな」と感じていたんです。プレイする方も作る方も飽きているのかなと。なので、エンタメ優先でビジネススキームから作れるようなプロジェクトを探していました。そんなときに社内での公募があり、新しいものを作れるということで参加しました! NFTなどの唯一無二な存在も含め、繰り返し遊べる継続性があるという事は、シリーズとして続くIPと相性もいいだろうなと感じましたね。

浮遊大陸は誰もが知っている絵本から着想【シンビオジェネシスインタビュー】

――浮遊大陸は1つのアートとして存在しているというところに驚いたのですが、世界を1枚のアートにしようと思ったきっかけなどはありますか?

豊田:キャラクターを売ろうとなったときにアイコンだけのNFTではなく「この世界にちゃんと住んでいる」というのが、ひとつのエンターテイメントになるんじゃないかなと考えました。玉手氏と話していて『ウォーリーをさがせ』のようなアートを作って、世界を売ることはできないかというアイデアが出てきて、今回浮遊大陸という1枚絵を舞台にしました。

 さらに絵を見ていると「このキャラクターは何をしているんだろう」「なぜ浮遊大陸があるのだろう?」という疑問が生まれるよう考察の種を仕込んだり、謎解きの要素も入れたりして、世界を売るようなプロジェクトになっていきましたね。

 また、イメージとしては“共生”というのがピッタリだったので、タイトルを『SYMBIOGENESIS』にしました。

【浮遊大陸とは?】

 『SYMBIOGENESIS』の舞台となる、人類最後の安住の地。1枚のアートとして描かれており、プレイヤーはヒントを頼りに浮遊大陸の中にあるアイテムなどを探していく。

――1体1体をクリエイターの手で作っているとのことでしたが、リリース時点で10,000体のキャラクターがいるのでしょうか?

玉手:1章では500体になります。ちゃんと浮遊大陸に住んでいる人を作るので、AIなどは使わずに、手組みでクリエイティブディレクターの豊田が1体1体丁寧に作っています。作り方はいくつかの細かいパーツに分けて、ジェネラティブに作りつつも、土地、物語、状況などにあわせて組み合わせて、その後ポーズもつけています。

豊田:作り方はなかなか手探りでしたね。キャラクターを作成したらパーツごとに分けて、Spine(ゲーム用アニメーションソフトウェア)でポーズを付けていきました。ポーズは100ポーズくらい作っていますね。そして、背景にキャラクターを配置して、オブジェクトを配置して、浮遊大陸を作っています。

 1万体のキャラクターは場所やポーズの指定、ジョブなどの設定はもちろん、シナリオも持っているので情報を確認するだけで莫大な量でした。服装などもこだわって作っていて、かなり手が込んでいますよ。

 浮遊大陸のサイズは1章の時点で3万×3万なので、すごくいいパソコンでも重いんです(笑)。もうこれ以上ないくらいの解像度で作っているので、ブラウザで作るのがなかなか難しかったですね。2章からはどんどん面積も増えて人数も増えていきます。

【キャラクターの追加について】

 第1章では500体、第2章では1500体、第3章から第6章ではそれぞれ2000体の追加を予定している。

――最終的に3名だけが最後のミッションに挑戦できるという特別感がありますが、その他のプレイヤーにもできることなどはあるのでしょうか?

玉手:ワールドミッションは、全員参加が可能なもので、それは閲覧という形ではですね。実際に最後の選択をするのは選ばれた3人で、他のプレイヤーはその結論を見守るという形になります。

 説明だとあまり面白くないかもしれませんが、漫画や、映画の最終話でラスボスを倒して街に帰ると世界中で大団円になると思いますが、それをリアルで再現するような感じです。

 選ばれた3名が最後のミッションに挑み、ほかのプレイヤーはその挑戦を見守り、結果を応援すると。そこに最高の体験価値が作れるのかなと思っています。

 選ばれなかった方もそこでの体験は最高の体験になると思っています。このゲームの最後の瞬間をともに分かち合うというその体験がものすごい体験価値になると信じています。

 こういうようにコンテンツに参加できるというかユーザー主体で決まる場所をいくつか用意しています。

 この発想は非中央集権(Web3らしさ)という形になっています。

 一方的にこちらから決められたコンテンツを提供するのでなく、プレイヤーが決める場所をいくつも用意していて、それを非中央集権要素(Web3要素)といっています。先ほどの部分は個人個人のエンディングがマルチエンディングではなく、だれかプレイヤーの決定がみんなのエンディングになるという形になっています。

 そのほかにも重要な場所で価格も、0Eth(0円)からのオークションになっているのでこれも価値をお客様に決めてもらう。というビジネスモデルになっています。

 流動性、変動性こそ非中央集権の醍醐味で、私たちが価値を決めるのではなく、みんなで価値を決めて、ホルダーさんと価値を高めていくという発想になっています。

 ほかにも、ゲーム作りの参加要素としては、もともとそういう考えで始めたプロジェクトなので、ゲーム内設定や、ヘアースタイルのアイデアとかいろいろなところで参加できる要素は入れていきたいですね。

 また、これも当社として新しい試みで、保有しているNFTのデザインを使いグッズを作り、売買することも許可しています。

 通常個人利用でしたら許可することはありますが、NFT保有しているとその保有しているデザインに関しては、グッズ化し販売する商用利用も可能としています。これもUGCの新しい可能性を感じていまして、Web3要素として考えています。

――先ほどの、マルチエンディングですがその3名の結果によってエンディングが変わるのでしょうか?

玉手:変ります。マルチエンディングといいつつ、いまはディセントラライズドエンディング(ユーザーがエンディングを決める)って言っています(笑)。

 この浮遊大陸の未来を選ばれた3名に決めてもらいます。マルチエンディングは結果的にこういうエンディングだった。みたいな流れですが、本作はプレイヤーがこうする。と決めます。

豊田:エンディングを決める=歴史を作るという遊びは本当に新しい体験だと思っています。

 3人の選考法は決まっていますが、選ばれた3人は全ユーザーの代表者または生贄のようなポジションになると思います。

 相談するもよし、独占者になるもよし、また、権利を譲渡するもよしです。

 決断自体は選ばれた3人で行なって頂く形になります。

【ワールドミッションについて】

 選ばれた3名だけが、最後のミッションに挑戦することができる。その結果で浮遊大陸の未来が変化していく。ワールドミッションのクリア報酬で貴重なNFTを手にすることが可能。

――所有するキャラクターNFTによって読めるストーリーがちがうという点が面白いと思いましたが、それによって何が生まれることを期待していますか?

玉手:情報の格差ですね。知っている人と知らない人とで、チャットの内容が違ったりします。そして、考察の濃度が変わります。情報はある意味、資産です。NFTも資産ですが、これは売り買い履歴が残りますが、情報は履歴が残らず交換できたりします。

 履歴が残る資産と残らない資産の両方があるから、先が読めない遊びになって価値の攻防戦になって、エンタメとして面白くなるんじゃないかなと思っています。私たちもどうなるのかわからないので、楽しみですね。

【キャラクターの種類について】

 キャラクターには、以下の4つの種類があります。

・クエストのヒントとなる情報を読むことができる“Facet Character”

・アイテム収集という能力を持ち、その章のキャラを持つとその章のクエストアイテムを入手する際に稀に複数個入手することがある“Mesh Character”

・そのキャラの保有者しか読めない物語と同じ職業カテゴリーの現況に関する情報を読むことができる“Line Character”

・物語上重要な役割を持ちそのキャラの保有者しか読めない物語と、同じ職業カテゴリーの現況に関する情報を読むことができる“Point Character”

――最後にユーザーにメッセージをお願いします。

玉手:エンターテイメントとして新しい体験が詰まったタイトルになっています。リアルとバーチャルが繋がって遊べて、ネットでの価値もあればリアルでの価値もある、それをゲームに落とし込んで“独占”と“分配”という新しい遊び方を提案しているので、ぜひこの機会に楽しんでください!

豊田:現在、オークション販売、ゲームリリースに向けて、最後の制作、調整を行っております。そして、それらを始めるには、“Discordの二段階認証”と“MetaMaskウォレット”が必要となります。

 オークション販売に参加するためには、Allowlist Entry Campaignに参加して頂いてオークションの参加権を勝ち取って欲しいです。

 そして、ゲームを始めたら、まずはメインストーリーをやってほしいですね。つぎに、NFTアイテムを手に入れてみてください。

 さらに進めて、キャラクターが欲しいなと思ったら次の章のAllowlist Entry Campaignなどに参加してみてください。そうやってNFTを通して、世界が見えてくると、ゲーム考察はより楽しめると思うのでぜひ遊んでみてください!

 浮遊大陸は、皆さんを待っています!

トレジャーハンティングキャンペーン Part.3.0開催中!

 『SYMBIOGENESIS』では、トレジャーハンティングキャンペーン Part.3.0を開催中です。

 キャンペーンに参加すると、無料のNFT(遺物)がもらえるほか、Allow List Entry Campaignにおいて、全部で6種類の“遺物”を獲得すると100pt加点されます。

 本作に興味がある方は、まずはトレジャーハンティングキャンペーンに参加しましょう。

開催期間
11月21日17:59まで

 また、参加方法については下記の記事を参考にしてください。

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攻略:スクエニ新作『シンビオジェネシス』でNFTがもらえるキャンペーン(トレジャーハンター2.0)開催中。参加方法は?
※記事の内容はトレジャーハンティングキャンペーン Part.2.0のものになりますが、参加方法は変わりません。

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