【先行レビュー】『FREDERICA(フレデリカ)』7人の戦士を使い分けてダンジョンを攻略する中毒性の高いアクションRPG
- 文
- 滑川けいと
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マーベラスが9月28日に発売予定のSwitch用ソフト『FREDERICA(フレデリカ)』(Steam版は10月4日発売予定)。本作のレビューを発売に先駆けてお届けします。
本作は、キャラクターを操作して“大穴”の中に広がったダンジョンを攻略していくアクションRPGです。
操作するのは、剣や魔法などを得意としている7人のキャラクター。本稿では彼らがどのような冒険を繰り広げるのか、その内容と魅力を紹介していきます。
謎多きダンジョンで言葉を奪った王を探し出せ
舞台となるのは、王が“言葉”を奪って大穴に逃げ込み、行方をくらましてしまった世界。王を失った姫は自身の涙に包まれ、結晶化していました。
それから100年ほどたったある日、王が消えてしまった大穴から7つの光が飛び出し、その光に導かれるように結晶化した姫の前に戦士たちが現れます。不思議なことに、7人の戦士は姫と意思疎通ができました。
そこで姫は戦士たちへ自身の願いを託します。「大穴に挑み、王を見つけてほしい」と……。
ストーリーでも触れたように、本作は大穴に広がるダンジョンに挑み、どこかにいるであろう王を探すことになります。
ダンジョンはいくつもの階層が連なっており、キャラクターを操作して次の階層につながる道を発見することで次に進めるように。ただ、一筋縄ではいきません。
ダンジョンは迷路のような構造で、敵となる“マモノ”が所狭しと徘徊しています。マモノを撃破しつつ、ダンジョンを攻略していきましょう。
ダンジョン内に設置されたギミックにも注目したいところ。
別の場所にあるスイッチを起動させないと先に進めない壁や、入るとたくさんのマモノに囲まれるフロアなどもあり、ダンジョン探索が楽しめるようになっています。
ダンジョンは大穴の中、ということで周囲が薄暗くなっているのも相まって、この先に行くとどうなるのかというドキドキ感が常にあるんですよね。
ギミックはプレイヤーが不利になるものだけではありません。攻撃を加えると爆発するタルといったような、有効活用することでマモノとの戦いを楽にできるものも用意されています。
複数の階層があるダンジョンですが、一気に降りる必要はありません。各階層には姫の“涙の結晶”があり、それに触れることでダンジョンを脱出して拠点に戻ることができます。マモノが強くて先に進めないなと感じたら、ひとまず拠点に戻るのもひとつの手。
ただ注意しなくてはいけないのは、一度拠点に戻ってしまうとそれまでたどり着いていた階層を自由に選んでの再挑戦はできないということです。再び挑む場合はひとつめの階層か、“のろし”を上げた階層のいずれかを選び、ダンジョンに入ることになります。
そのため、そろそろ拠点に戻りたいなと感じたら、のろしの上がる場所に到着したのを確認してから拠点に戻るようにすると次のダンジョン攻略もスムーズに行えるでしょう。
個性の異なる7人の戦士を使い分けてダンジョン攻略を目指せ!
姫の元に集ったキャラクターはワンダラー、ウォリアー、ローグ、アーチャー、ファーマー、ファイター、キャスターの7人。
ワンダラーは攻守のバランスが取れている、アーチャーは遠距離攻撃が得意といったように、それぞれ得意とすることが異なります。
また、通常攻撃以外にも“スキル”と呼ばれる特殊な攻撃も用意されているので、そのキャラクターに合った戦い方を把握し、使い分けていくことが大切です。
ワンダラー
盾で攻撃を防ぎつつ隙をついて剣でダメージを与えていくバランスタイプ。自身の防御力を一定時間のあいだ上げたり、剣を振り回して周囲に攻撃を与えたりと使い勝手のよいスキルが使えます。
ウォリアー
大きな剣を用いてマモノを攻撃するアタッカー。前方のマモノに対し攻撃を与えるスキルを習得します。マモノのダメージ量を上げるスキルも持ち、使用することで戦いがグッと楽になります。
ローグ
攻撃の手数でマモノにダメージを与えるタイプです。スキルを使用すればマモノのダメージ量を増やすことができるので、連続攻撃がより強力になりますよ。
アーチャー
弓矢を使った遠距離攻撃を得意とします。スキルを使えばマモノを行動不可の状態にする罠を仕掛けられるので、それを使って安全圏から戦っていきましょう。
ファーマー
槍を使って近~中距離で戦うタイプ。マモノを混乱させる、どんな効果が出るのかランダムといった特殊なスキルが使えます。
ファイター
自身の拳で戦うアタッカーです。スキルの効果により、移動と攻撃の速度を上げて攻撃をたたき込むことができます。多数というよりも少数のマモノとの戦いを得意とします。
キャスター
遠距離攻撃を得意とする戦士。囲まれてしまうと弱いので、できるだけ離れた場所から戦うのがよいです。スキルで周囲のマモノを引き寄せられるので、そこに魔法を打ち込んで効率よく倒していきましょう。
先ほど涙の結晶を使用すると拠点に戻れると記載しましたが、それ以外にも“操作キャラクターを変更できる”といった特徴があります。つまり、ダンジョン内では7人のキャラクターをどれでも自由に使用可能。
好みのキャラクターひとりで行けるところまで行くもよし、7人をまんべんなく使用してできるだけ深くダンジョンを攻略するもよし。プレイヤーごとのプレイスタイルで楽しめるなと感じました。
キャラクターはマモノを倒すことで経験値を獲得。経験値をためてレベルアップすれば、“スキルポイント”を得られます。キャラクターが使えるスキルはスキルポイントを割り振ることで覚えたり強化できたりするのですが、このスキルポイントいつでも自由にリセットすることができるんです。
「習得はしたけれどあまり使わないな」「もう少しこのスキルを強くしよう」など、スキルを実際に運用してみたうえで調整できます。個人的に育成方針で悩むタイプなので、この仕様はありがたいですね。
今回ご紹介した7人のキャラクターは、一定レベルまで上げることでさらに“クラスチェンジ”が行えます。クラスチェンジをするとより多くのスキルが習得できるように。戦いの幅がさらに広がりますよ。
武器や防具作成の魅力はダンジョン攻略以上!?
拠点では、武器や防具の作成、素材の作成など冒険の準備を行えます。作成できるもののほとんどは宝箱やマモノ撃破時に得られるアイテムを使用。
そのため、ダンジョン攻略に挑む→道中マモノを倒したり宝箱を開けたりしてアイテムを集める→拠点に戻り武具作成などを行ってキャラクター強化→再びダンジョンへ! といったようなプレイサイクルになるわけです。
筆者が特にハマったのは武具の作成。武具は素材以外にもレシピとなる“(武具の名前)の面影”が必要で、アイテム同様ダンジョン内で入手できます。
さらに同じ名前の武具の面影でも付与されている効果が異なっており、宝探し感覚でダンジョン内を回りたくなるんですよ。面影ゲットのためにマモノを倒すことがクセになるので、「レベルを上げなくては!」と思わなくても、自然とキャラクター育成をしてしまっていました。
ゲーム自体はわかりやすい流れで、誰でも遊びやすい印象です。だからといって単調なわけでもなく、飽きさせない工夫が盛り込まれており、ついついプレイしてしまう中毒性があります。
アクションRPGが好きな方はもちろん、ダンジョン探索やキャラクター育成などに興味のある方にもオススメの作品です。発売まであと少し。気になった方はぜひプレイしてみてください!
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